【 湯 殿 山 】
1345m (装束場)
2021_06_10 累積登降差 : +565m -565m 歩行距離 : 8.3km 所要時間 : 6時間31分
[玄海広場P]08:25→09:31[春木戸]→09:45[一ノ木戸]→10:07[大雪渓下部]→10:29[大雪渓上部]→11:25[姥小屋跡]→11:37【 装束場 】11:58→12:07[姥小屋跡]→12:56[大雪渓上部]13:02→13:14[大雪渓下部]→13:32[一ノ木戸]→13:48[春木戸]→14:56[玄海広場P]
★ 表題を「湯殿山」としたが、写真の対象が湯殿山なのであって、装束場まで行って帰って来たという行程である。私の行程表では「石跳川」としている。このコースで湯殿山神社まで行ってみたかったが、ほゞ初めての道なので今回は装束場までとし、日を改めて湯殿山神社に詣でたい。何と言っても今年は丑年御縁年なので、必ず参拝したい。
★ 石跳川は随分昔、1970年代にタケノコ(根曲竹)採りに来た事がある。ネイチャーセンターは疎か月山道路も無い頃で、国道から沢を登った。然程遡上しなかったが、良い月山筍が採れた記憶がある。この時期の石跳川はタケノコ採りが大勢詰めかける。今朝もネイチャーセンター前の道路に既に10数台の車が縦列駐車していた。最盛期はもう少し先なので、その頃の土日はどれ程混むのだろうか。私はタケノコ採りではないので、ネイチャーセンターの駐車場に駐車させて貰った。
★ ネイチャーセンター(玄海広場)から、よく整備された緩やかな傾斜の道を、石跳川沿いに登って行く。最初は樹林帯の中なので展望が無いが、大雪渓(今の時期だけ)に着くと残雪の湯殿山が眼前に広がり、「こんな光景が月山に在ったのか」と思わずには居られない絶景を目にする。特に今日は快晴で、残雪と岩稜と真っ青な空がハイコントラストで広がっていた。この絶景があまり紹介されていないのが不思議である。
★ このコースはチェックポイントがあまり無く、在っても地形図上の位置が不明確で、現在地の把握が容易でないのが難点だ。春木戸、一ノ木戸、二ノ木戸が地名として出てくるが、それを示す標識や道標の類は一切無い。地形で特徴的な場所も殆ど無く、標高1250m付近の二股(出合)ぐらいだろう。そこだって地形図の読める人でないと位置の把握は難しい。
★ 私には初の体験だったが、石跳川の水量が、朝の往路での量と、午後の復路での量が全く違う事を知った。午後の方が遥かに増水していたのだ。恐らく倍以上増水していたと思われる。夏至も近いこの時期は太陽光線が極めて強く、今日の様な快晴の日は残雪がどんどん解けて、午後になるとそれが本流に流れ込み、思いもかけぬ増水となったのだろう。登り始めは問題なく渡渉出来ても、帰りには渡渉不能となる事も、この時期の残雪の山に行く時は想定しておかねばならない事象だろう。よく覚えておこう。
★ 石跳川のタケノコ採りは先に述べたが、なぜ人はそんなにタケノコ採りに行きたいのか。答は、山菜採りの中で一番面白いのがタケノコ採りだからだ、と私は思う。そんなに採っても食い切れないのに、竹藪に入ると「まだ在る、まだ採れる」と、どんどん奥に入ってしまうのがタケノコ採りで、面白い反面、こんな怖いものは無い。ワラビ、シオデ、ウド、タラノメなど、他の山菜、或いはキノコでもこんな採り方をするのは見当たらない。唯一、私は採らないがゼンマイは似た所があるかもしれない。