【 御 所 山 林 道 】

630m (クラビコース途中)


2022_10_27    累積登降差 : +152m -152m     歩行距離 : 6.6km     所要時間 : 4時間36分


[夫ノ小屋跡P]09:22→09:34[箕輪権現]→10:17[第1トンネル]→10:45[第2トンネル]→10:54[大倉沢]→11:27[落合]11:33→12:12 【 クラビコース途中(戻) 】 →12:27[落合]→12:53[大倉沢の滝]→13:03[第2トンネル]→13:26[第1トンネル]→13:59[箕輪権現]→14:10[夫ノ小屋跡P]
国土地理院地形図

★ 今日も晴天なので昨日に続いて山へ。紅葉が適期なので、楽な場所で、紅葉で裏切られた事が無い御所山林道に行く事にした。好天で小労力コースなので重いザックは持たず、サブザックに水、食料、熊鈴、タオル程度の軽装備で行く事にした。重いザックの中身は殆どが雨具など非常時の物ばかりだから。
★ 御所山林道の紅葉の特徴はソロ(赤四手)が多い事。こんなにソロが生えている所は他に知らない。ソロの紅葉はパステルカラーの柔らかいオレンジ色に発色する。小品盆栽に使われるだけあって葉が大変小さく、ブナの半分(長さで)程しか無い。大木にはならない小高木だが、枝振りの良い古木も見られる。
★ 御所山林道の紅葉はソロだけではない。ブナ、コハウチワカエデ、コミネカエデも多い。黄色いイタヤカエデやトチノキは青空に映え、ヤマザクラやヤマブドウも良い味出している。栗駒山など、高地の紅葉が終わって1ヶ月程後という時期も絶妙である。
★ 山行当日は知らなかったが、豪士山の編集していて知ったのがミズメ(水芽)とウダイカンバ(鵜松明樺)。御所山林道にも多数在った事を編集して知る事になった。ダケカンバ、シラカンバ、ウダイカンバ、ミズメがカバノキ属の主要構成種だが、ミズメだけ、樹皮や葉がちょっと異形である事も分かった。加えて、ブナの葉に鋸歯が無い事も分かった。これまでは後で写真で樹種を調べていたが、次回行った時にはじっくり樹種を確認しながら歩いて来たい。そうだ双眼鏡を持って行こう。
★ ところで、そもそもこの林道は何故在るのだろうか。林道だから林業用の道なのだが、あれ程の廊下状の断崖を削り取り、2つのトンネルまで掘ってまでして何をしようとしたのか。土場跡(夫ノ小屋跡)から落合までの間にも植林は見られ、落合周辺にも落葉松植林が見られる。だが、驚くのはクラビ沢を遡った県境付近に落葉松と杉の植林がある事。また、柳木沢林道の奥は広大な植林が広がっている。太平洋戦争直後の色んな事情があったと覗えるが、今では伐採収穫は不可能であろう。「植林」の裏を返せば「ブナの大規模伐採」であり、もう取返しが付かない。
★ この林道も何時まで安全に通れるかは分からない。箕輪権現の崩落、トンネルの崩壊、路肩の崩落など、この先懸念される。林道が通れなくなれば道元峡(丹生川)を通る事になるかも知れない。