【  高 畠 駒 ヶ 岳 】

969m(二こぶ山西峰)


2024_10_26    累積登降差 : +652m -652m     歩行距離 : 6.9km     所要時間 : 4時間55分


[豪士山登山口P]09:22→09:35[ひかば分岐]→10:10[斜面取付き]→10:44[尾根分岐]→11:20[850m小突起の南]11:25→11:50[二こぶ山西峰]→11:55【 二こぶの鞍部 】→11:58[二こぶ山西峰]→12:16[850m小突起の南]12:48→13:15[尾根分岐]→13:46[斜面取付き]→14:17[ひかば分岐]→14:30[豪士山登山口P]
国土地理院地形図

★ 高畠駒ヶ岳は一昨年の同日(2022/10/31)に登った。その日は今日とは逆に、午前中は快晴で午後から曇る天気で、駒ヶ岳に急いで登って帰りにベストビューポイントで絶景を撮るつもりでいた。だが、その時になって広がった雲の影に覆われて、あの絶景を撮れなかった。紅葉も今日よりかなり進んで最盛期だっただけに、悔やまれて、悔やまれて、本日の再山行となった。
★ 一昨年の失敗から、今日は駒ヶ岳山頂には行かず、ベストビューポイントからの撮影に賭けた。午前中は山自体の陰が多いので、午後からの日差しに期待し、「二こぶ山(仮)」で戻った。予想通り雲が晴れ、陰影のある秀作が撮れたが、紅葉の最盛期ではなかったので心残りは解消されない。紅葉最盛期の写真と、もっと遅い時間の写真も撮りたいので、また行きたい。
★ 駒ヶ岳、と言うかこのコースを含む駒・豪士山塊のコースは、展望に優れ、植生が豊かで、コースが変化に富んでいて、実に楽しく面白い。だが一般には殆ど知られていない山域である。蔵王と吾妻の間の奥羽山系(二ッ森、番城山、不平山、蓬沢山、仙王岳、龍ヶ岳、豪士山、駒ヶ岳、栗子山など)は、山形県の他の地域に比べエアーポケット的存在と感じるのは私だけではないだろう。
★ 知られていない理由は、まず、登山道が殆ど設けられていない。龍ヶ岳は鳩峰高原の遊歩道レベルなので、まともなのは近年整備された、ここ駒・豪士山塊のみである。加えて、この一帯は松茸の一大産地で、殆どが止め山なので、地元民以外は敢えて周辺の山に登るという発想を持たない山域、という事もある。更に、宮城県は未だしも、福島県側は余りに山が深く、隣県と連携した開拓が無い事も理由となろう。
★ そんな事で、一般に馴染みのない山域な事もあり、里から見て果たしてどの山が駒ヶ岳なのかは中々分からない。それには山岳書籍等での誤情報も大きい。山〇渓〇社の「山形県の山」で誤った写真が載せられ、それを信じたのか山形百名山でも山の同定を誤ってしまった。権威のある書籍が間違うと、それを参照して紹介本等を書くので影響は大きい。
★ 関連して言えば、植物の分布域で「山形県以西」というのがWebで少からず目に付く。「山形県以西」なら秋田県、青森県、北海道の夫々一部も該当するのか。する訳が無い。権威ある書籍等の誤りが下へ下へと伝染したものと考えられる。正しくは「山形県以南」か「山形県以南以西」であろう。
★ かように、山形県唯一の駒ヶ岳(や豪士山)は不運な山ではあるが、「豪士山の会」に依る整備などの御尽力もあり、前述の通り稀に見る「良い山」なので、もっと登られる事をお勧めしたい。